ルナロッサ/ニュージェネレーション ・プロジェクト
今年の2月から、ルナロッサのベースキャンプ、イタリアのサルディニア島カリアリで、新世代のセーラーを発掘して、ルナロッサのチームで活躍の場としてイタリア人セーラーに
門戸を開く「ニュージェネレーション・プロジェクト」の選考会がスタートしたことはすでに軽くお伝えしました。
その結果、初めのグループとしてイタリア人セーラー3人が選定されました。
Matteo Celon :22歳、Extreme40, M32, Melgesのレース経験を持つ、ガルダ湖出身。
Enrico Voltolini:航海技師、31歳。ヨーロッパタイトル、イタリアタイトル保持者。
Andrea Tesei:26歳、トリエステ出身。オリンピック49er で、世界ランキングトップ10入り。2017年のヨーロッパ選手権では銅メダル獲得。Extreme Sailing Series, World Match Racing Tour, Melgesなどの国際レースの経験者。
ルナロッサが若手セーラーに注目して、育成する行動力に感心させられるニュースです。
それではまた!
新生アメリカチームのチーム名
2021年に参戦するニューヨークヨットクラブのチーム名が3月下旬に発表されました。
その名は、「American Magic」
ニューヨークヨットクラブに所属するQuantam Racing とBella Menteの両チームの連盟によるチームが結成され、「アメリカン・マジック」チームとして、アメリカズカップに挑戦します。
由来は、
① 1851年にアメリカズカップを勝利したヨット名が、「America」
② 1870年に、初めてアメリカズカップを防衛したときのヨット名が 「Magic」
チームのベースキャンプは、今年の上半期にロードアイランドのニューポートに設置され、すでにチーム編成のメンバー選びが始まっており、イタリア人セーラーで、イタリアチームのマルカルツォーネ・ラティーノ、スイスのアリンギでキャリアを持つSilvio Arrivabeneが選択されたそうです。
やはり、オラクルは、アメリカズカップへの参戦はしないようです。
それではまた!
AC75のクラスルール発表
3月26日に2021年アメリカズカップの開催地がニュージーランドのオークランドになることが正式に決定しました。
これまで、地理的な問題などでオークランド開催が疑問視されていましたが、これが最終決定になったようです。
3月29日には、新型ヨットAC75のクラスルールがミラノとオークランドから同時に公表されました。
全部で63ページある規定ブック。4ヶ月の歳月をかけてチームニュージーランドとルナロッサで作成し、予定の3月末公表に合わせて準備されました。
そこで、注目ポイントをご紹介します。
① 船体、マスト、ラダーブレード、フォイルのアーム、セールは、構成内容に厳しい制限があり、研究、開発、機能のシュミレーションが要求される部分。
②AC75は、2019年5月31日より前に進水することは認められず、各チームは初期のAC75を元に進水部分のデザインや構造の25%まで、フォイルとラダー部分は20%、メインセールと船首は25%の修正と改造が認められる。
各チームはAC75を2艇、メインセール10本、ボートセール29本まで建造できる。
ディフェンダーは、チャレンジャーに対して2つの大きなセール とセール6本の所有が認められる。
③フォイルのフラップ部分(先端)は、20まで建造できる。
④フォイルのアームとキールの役割を果たすバラストフォイルのムーブメントシステムは、設計の時間と建造のコストを節約するために、全てのチームに同じパーツが提供されるが、先端部のデザインは自由。
⑤リギンク(船の帆とマストを支えるロープ・ワイヤ・滑車などの総称)も統一デザインのものが全チームに提供される。
⑥ウイングマストは統一デザイン。
さらに「ソフトウイング」技術の開発は、将来のセーリングでも確実に革新をもたらす開発になると言われています。
もう一つ気になる、クルーのユニフォーム装備については、先月行われたイタリアセーリング連盟の表彰式では、カタマランの時のユニフォームはロボコップみたいだったから、従来のセーラーのユニフォームに近いファッション要素を前面に出したユニフォームであれば。というコメントもあったようですが、AC75は、時速30ノットを出すヨットになるので、安全装備としてヘルメットの着用は確実になると言うことです。
こちらが、AC75のデザインイメージになります。
それではまた!
速報!Jimmy Spithillがルナロッサに移籍!
以前にお伝えした噂の一つが、本当になるニュースが飛び込んできました!
オラクルでスキッパーを務め、バミューダ大会でEmirates Team New Zealandとのレースでアメリカズカップを逃したJimmy Spithill が、古巣のルナロッサに戻ってくるという正式発表です。
2007年バレンシア大会の時にルナロッサに所属していたJimmy Spithill。その後、オラクルに移籍しています。
ルナロッサでは、すでにお伝えしているように、イタリア人のベテランセーラーVasco Vascotto(ヴァスコ・ヴァスコット)、Francesco Bruni(フランチェスコ・ブルーニ)が参加しており、今回のJimmy Spithillの参加により、さらにチーム構成が強化されることになります。
このニュースの発表があった傍で、イタリア国内で、イタリアセーリング界の年間表彰式が行われ、このイベントでルナロッサのオーナーPatrizio Bertelli(パトリッツィオ・ベルテッリ)も36回アメリカズカップへの挑戦が評価され、賞を受けたことにより、今後のアメリカズカップの展開について心境を話す機会となったようです。
「アメリカズカップの挑戦は、今回で6度目になるが、ニュージーランド人セーラーのPeter Blakeが言ったように「一度やることを決意したら、結果を家に持ち帰るまで続ける必要がある」その言葉の通りだと思う。」
「団結とイタリア色を前面に出したレガッタになる。
船上ではイタリア語が頻繁に聞こえるようになるだろう」と強調。
「カタマランからモノハルへの変更の決定は、海洋学と技術開発を組み合わせることの必要性によって生まれた。
アメリカズカップは、若者が頭角を現すチャンスであり、ルナロッサがそのバックアップをできることは非常に良いこと」
「サンフランシスコ、バミューダで使われたカタマランでは、船上のクルーの動きが制限されていた。これでは航海技術の面からみると技術の後退であり、全てが電気工学に頼ったセーリングであったといえる。本当のセーリングを追求する意味でも、モノハルへの選択に至った。」
また、イベントの性質についても、オラクルを揶揄しながら、プラダが求めるイベントの方向性について語っています。
「イベントを個人的なものに変えてしまうのは良くないこと。
我々は、1人のパトロンによって作られるアメリカズカップを望んでいない」
「特に力を注ぐのは、コミュニケーション。
無料のTV放送や、高画質のビデオ作成をしてメディア、ウェブ関係者が広く活用できるようなシステムを用意する」
アメリカズカップの前哨戦となるワールドシリーズについても、一言ありました。
そのうち、開催地候補として、イタリアではナポリが有力視されているようです。
全体で世界22カ所のロケーションがワールドシリーズの開催候補地として、検討されており、うち、60%はヨーロッパ、20%アメリカ、20%はその他の地域で、具体的には、地中海で2回、大西洋で2回、アジアで1回という感じになる予定らしいです。
アメリカズカップの参戦チームについては、おそらく6チームのチャレンジャーチームの選考になり、アメリカズカップの文化を持っているチームが選考の対象になるということです。
日本のチーム作りはどうなっているのかと、気になるところですが。。。
Jimmy Spithillがルナロッサに戻って、これからどのような活躍をしていくのかも注目です。
それではまた!
速報!Dean BarkerがQuantum Racingに移籍!!!
ソフトバンクチームジャパンでヘルムスマンを務めたディーン・バーカーが、ニューヨークヨットクラブのQuantum Racingのヘルムスマンとして、ヨットレースTP52に参戦するというニュースを入手しました!
https://www.instagram.com/52superseries/
Dean Barkerがアメリカチームに移籍するビッグニュース!
ソフトバンクチームジャパンは、どうなるのか?ますます気になります。
さらに! 数日前には、James Spithillがルナロッサの本拠地、イタリアのサルディニア島のカリアリに到着したというスクープも入ってきています。
これは、 James Spithillがルナロッサに行くのではないかという噂になっています。
一方では、オラクルのオーストラリア人セーラーTom Slingsby が、オーストラリア・ドリームチームを結成しようとしていて、スポンサーを探しているという情報もありました。
アメリカズカップのトップセーラーたちの移籍先が、これまで不明なことが多かったですが、 少しずつ見えないパズルのピースが明らかになってきています。
そして、52 Super Seriesが2021年アメリカズカップへの登竜門になっていることは間違いありません。
まだ移籍先が注目されているのは、アルテミスのNathan Outteridge, Ian Percy などです。
今年の52 Super Seriesは、見逃せないレガッタになること間違いなしです!
それではまた!
Luna Rossaにイタリア人トップセーラーVasco Vascottoが移籍!
2018年初投稿は、ルナロッサからのニュースで始まります!
本日、ルナロッサの公式発表があり、以前から噂されていたイタリア人トップセーラーの Vasco Vascotto(ヴァスコ・ヴァスコット)がルナロッサに移籍したというニュースが飛び込んできました。
Vasco Vascotto(ヴァスコ・ヴァスコット)は、2017年までイタリアのセーリングチームAzzura(アズーラ)に在籍し、今年からルナロッサも参戦するレガッタTP52で、大活躍したセーラーです。
ルナロッサの発表内容によると、Vasco Vascotto(ヴァスコ・ヴァスコット)は、ルナロッサのタクティシャンを担当し、元アルテミスに在籍していた、イタリア人セーラーFrancesco Bruni(フランチェスコ・ブルーニ)がヘルムスマンとして今年のTP52に参戦することになるそうです。
Vasco Vascotto(ヴァスコ・ヴァスコット)は、イタリア北東部トリエステ出身のセーラーで、異なるヨットクラスのセーリングの経験を持ち、世界タイトル25回、ヨーロッパタイトル15回、イタリアタイトル25回の記録を持っており、2007年の32回アメリカズカップ、ヴァレンシア大会では、イタリアチームのマスカルツォーネ・ラティーノの一員としても参加しています。
ルナロッサは、1週間ほど前に本拠地となるサルディニア島カリアリですでにトレーニングを始めて、当日も、40人近くのイタリア人若手セーラーも参加していたと伝えられています。
ルナロッサのベテランと若手セーラーの育成を目指したチーム作りが始まりました!
それではまた!
速報!イタリアから第2のチームと中国チームの参戦
どうやら、イタリアから2つ目のチームと中国チームが36回アメリカズカップに参戦の可能性が濃厚になっているようです!
イタリアからは、サルディニア島オルビアをベースとするAdelasia di Torres(アデラシア・ディ・トーレス)。
サルディニア島の北東にある有数の造船地でもあるオルビアを拠点とするチームで、ヨットの造船を地元オルビアで行い、カーボン製のヨットになることも分かっているようです。
チームはすでにモノハルでヨーロッパのヨットレースで数々の成功を収めており、中東からのスポンサーもついており、アメリカズカップ参戦に向けての用意が着々と進んでいるようです。
すでに、中国チーム参戦の可能性について触れましたが、
ニュージーランドのメディアからもその可能性が強いことがわかる情報がでています。
2005年にチャイナ・チームが設立され、2007年アメリカズカップ、バレンシア大会に参戦以来の挑戦になるかもしれません。
参戦への強い意向があっても、中国チームが参戦の条件を満たすことができるかどうかは不明な部分があるとも言われていますが、近年、中国のセーリング界は、ニュージーランドから有能者を招致してセーリングの教育などに力を入れている動きもあるとのこと。
国際ヨットレースでは、もちろん外国人セーラーも入っていますが、中国チームとしてSun Hung Kaiという香港のチームやDongfengというチームもボルボ・オーシャン・レースに参戦中です。
そして、フランスもほぼ参戦の意向が決まっているという情報も入ってきています。
日本からの動きが見えないのが少しきになるところです。
それではまた!
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