1回はルナロッサに勝ってほしかった!
ルイヴィトンカップ ファイナル 第5日目
エミレーツニュージーランド ○ vs ルナロッサ ×
ルナロッサのファンの多くは、「せめて今日だけでも勝ってほしい!」という想いを持っていたと思います。
4-0と窮地に追い込まれ今日しかないルナロッサに取っては、可能な限りの準備を行いました。
今日のレースに備えて、昨晩は一晩中かけて技術者達が船体のセンターボードや、メインセール、その他付属品の改造を行ったそうです。
その甲斐あってか、今日のレースは今までのレースの中で最初から最後まで目の話すことのできない接戦になりました。
スタートはほぼ同タイムで切った両チームでしたが、ルナロッサはコースの右サイド、ニュージーランドは左サイドを取っ手のレース展開でした。
1回目のコースでは、右サイドに押し寄せた観客のボートなどの影響で、ルナロッサはなかなか距離を伸ばしてニュージーランドにできるだけ差を付けることも、厳しい状況でしたが、一時はリードを保ちます。
2回目、3回目、そしてゴール時のタイム差わずか20秒。
ルナロッサの問題点は、船体がニュージーランドに比べてスリムな構造になっており、バレンシアの海の特徴である8ノットレベルの微風におけるセーリングには、不都合な部分があったようです。10ノットレベルの風速であれば、ルナロッサにももっと可能性があったとか。。
ゴール寸前まで、ニュージーランドに食らいつくようにして距離を取り戻そうとするルナロッサ。 一時は「もしかして?もしかして?今日は勝てるのか」というシーンもありましたが、今回のファイナル戦で「本当に」強かったのはニュージーランドでした。
おめでとう! 5連勝という記録、史上2回目のルイヴィトンカップの勝利。すごいと思います。
今日になって、ここまで出来たのだからどうしてもっと早く、問題点に気づいて、改善する対策をとれなかったのか? というのがルナロッサに対する解説者たちからの見方です。
確かに、私も今日はルナロッサが勝つところを見たかったし、見せてほしかった!!
レース後のルナロッサのオーナーであり、ミウッチャ プラダの夫であるファブリツィオ ベルテッリは、
「苦い経験になってしまった」
「次回のアメリカズカップへの挑戦はまだ決めてない」
「アメリカズカップの優勝チームが決定してから、いろいろ決めようと思う」
というようなコメントをイタリアのテレビに残しました。
イタリアの番組では、ルナロッサは再挑戦するだろうという結論を出しました。
様々な人の様々な想いが集まって、一つのチームとなり、ヨットが海を走り、ヨーロッパで初めての開催にも関わらず、バレンシアに大きな興奮を残したこのレース。
さらに素敵な素晴しい歴史を積み重ねることが出来るよう、将来も盛り上がってほしいと思いました。
こうなったら、私は6月23日からのアメリカズカップは、アリンギを応援しようと思います!
せっかくバレンシアの旅行を今週末に用意したのですが、まさかこんなに早くルナロッサが負けるとは思いませんでした!
でも、バレンシアに行ってきます。
思いっきり楽しんでこようと思います!!