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もっとアメリカズカップ!

2007年スタート。ニッポンチャレンジの復活を期待しながら、イタリア、ミラノからアメリカズカップ関連情報を発信。

有終の美!ルナ・ロッサ/最終日結果

今日も雨が降り続く1日ですが、レースは予定通り開催されました。

団体戦(Fleet Race) では、見事、ルナ・ロッサ-Piranha が第1位を獲得し、今回のナポリでのFleet Race部門で、逆転の総合1位になりました!

<第7レース結果>

1. Luna Rossa - Piranha

2. Oracle - Spithill

3. Artemis

4. Energy

5. Team Korea

6. Oracle - Bundock

7. Emirates New Zealand

8. China Team

9. Luna Rossa - Swordfish

今日のレースは雨が降りながら、風は一時4ノットになるほどの微風のコンディションで、レーススタート時は7ノットでした。

風が弱い時のレース運びを今日のレースで見ることができました。

モノハル(単胴型ヨット)のレースであったら、この風でスタートする事は難しいコンディションで、2007年のバレンシア大会で風速があがるのを何度も待って時間が過ぎていった事を思い出します。

一方カタマラン艇は、微風でも船が進むというのが、強みであり、それが2010年アメリカズカップに船のモデル変更が導入された理由の一つでした。

風が弱いときには、速度が出ないので、ボアを回るのがより難しいです。

船上での重量の調整のために、クルーが先頭に乗り出してしがみついているシーンも印象的でした。

ルナ・ロッサ/ピラニアが、良いスタートを切った事を活かして、最後までオラクル/スピッティルに近づかれそうになりながらも、首位を守り続け、イタリアで、イタリアのチームが優勝した感動的な最終日になりました。

Emirates New Zealand, Luna Rossa - Swordfishは、残念ながらあまり良い結果ではありませんでした。

テレビ中継以外の時間帯では、マッチレース部門の決勝と、AC500という500メートルの距離でスピードを競うレースが行われました。

結果は以下の通り。

<マッチレース総合ランク>

1.Artemis (Sweden)

2.Luna Rossa - Piranha (Italy)

3. Oracle - Bundock (U.S.A.)

4. Luna Rossa (Italy)

5. Energy (France)

6. Team Korea (Korea)

7. Oracle - Spithill (U.S.A.)

8. Emirates New Zealand

9. China Team

マッチレース部門でも、Luna Rossa - Piranhaが総合第2位と好成績を収めています。

Paul Cayard が率いるスェーデンのArtemisが優勝した事も注目です。

<AC500スピードトライアル>

1. Oracle - Bundock

2. Artemis

3. Luna Rossa

4. Energy

5. China Team

6. Team Korea

7. Luna Rossa - Piranha

8. Oracle - Spithill

9. Emirates New Zealand

最後に。。。

今日は最終日という事もあり、地元ナポリにも傘をさしながら、多くの人が観戦していた事も、大会を盛り上がらせていました。

ルナ・ロッサが参加していた事は、確実に多くの関心を集め、多くのファンを増やした事に間違いありません。

今回のレース会場になったナポリのVia Caraccio という通りは、海に面した大通りで、大会期間中は完全に通行止めされています。

バレンシア大会と違い、道の目の前でレースが見ることができて、ゴールラインは一番地上に近い場所に設定されています。

参加する選手と観戦する一般の人たちの距離をより近く感じさせてくれるような会場です。

実際に今日もルナ・ロッサ/ピラニアが第1位でゴールしたときには、群衆からの歓声にクルーが応えるシーンがあり、コミュニケーションが成り立っている事が分かります。

なぜ、ナポリでやったのか?というと、1960年に開催されたローマオリンピックで、ヨットレースがナポリで開催されたそうです。

ルナ・ロッサのイタリア人クルーのインタビューによると、今回ナポリでレースが開催されてアメリカズカップのクルーはサッカーのセリエA選手のような手厚い待遇を地元で受けており、どこの国のクルーもみんなスターのように感じている。コーヒー1杯にもお金を払っていない。そのくらいイタリア南部の人のもてなし方は特別だ。

そんなコメントがありました。

昨日のテレビ番組では、イタリアでも人気のPaul Cayardもトレードマークの口ひげを剃って、インタビューに答えていました。

「これまでのモノハルからカタマラン艇にレースが代わって、モノハルの時は良かったという過去に対する思いがあるのも分かるが、過去のことはいつでも思い出すことができる。今がどうなるのか、これからはどうなるのかという観点でカタマラン艇でのアメリカズカップがどうなるのか、見てほしい」

次回のワールドシリーズは、5月12日からヴェネツィアで開催されます。

イタリアで2回もレースが開催されて、とても楽しみです!

やはり、アメリカズカップはヨーロッパも巻き込まないと面白くないと思いました。

そして、日本の存在が無いのは物足りない感じがします。

それではまた!