ACWS Venezia/第1日目結果
約1ヶ月ぶりの更新となりましたが、今日から4日間、イタリアのヴェネツィアで始まったアメリカズカップ・ワールドシリーズ、ヴェネツィア大会の結果をレポートしたいと思います。
ここ数日イタリアは全国的に晴天に恵まれており、
今日のヴェネツィアも快晴でスタート時は風速6ノットというコンディションでスタートしました。
レース会場外の海面には、木曜日という平日にも関わらず、数多くのヨットがレース観戦のために出てきており、まさにヴェネツィアならではの風景です。
まずは、テレビ中継されたフリートレースFleet Race(全チーム出場の団体戦)の結果から。
第1レース
1) Team Korea
2) Artemis
3) Energy Team
4) Luna Rossa - swordfish
5) Luna Rossa - Piranha
6) Emirates New Zealand
7) Oracle - Bundock
8) Oracle - Spithill
9) China Team
第2レース
1) Energy Team
2) Luna Rossa - Swordfish
3) Emirates New Zealand
4) Oracle - Spithill
5) Luna Rossa - Piranha
6) Team Korea
7) Artemis
8) Oracle - Bundock
9) China Team
第1レースでは、Team Korea , Artemis (スェーデン)の両チームが上位に入ってきた事が、意外でしたし、少しずつ実力をつけてきているような印象を受けました。
そして、今日のレースでは、あのRussell Coutts が、オラクル Bundock に登場しレースに参加しました。今年で50歳になるそうです。
第1レースのスタートから中盤までは、Team Koreaにぴったりとくっついて2位のポジションでレースを展開しており、さすが名選手!歳はとってもまだまだ衰えていないと、イタリアのテレビ中継でも絶賛されていました。
ところが、レース中盤後、ボアを回るときにジェネカーを反対方向に巻いてしまった「初歩的なミス」のために、遅れを取り始め、最終的には7位まで転落してしまったのです。
その他に、オラクルSpithill、エミレーツ艇もあまり冴えないレース展開だったのが気になりました。
第2レースでは、Luna Rossa Swordfishがよいスタートを切り、前半は首位をキープしていたのですが、徐々にEnergy Team(フランス)に追い上げられ、ちょっとしたスキに首位を奪われてしまい、2位のポジションを辛うじて守った形になりました。
3位にはエミレーツ・ニュージーランドがいたので、抜かされてはもったいないという感じでしょうか。
第2レースで1位になったフランスのLOICK PEYRONは、マルチハルのスペシャリストだそうです。
経歴をチラッと見たところ、2010年の33回アメリカズカップでは、アリンギのサブスキッパーをつとめていたそうです。
テレビ中継以外の時間で開催されたマッチレースの結果は以下の通りです。
- Artemis (○)VS Emirates (×)
- Luna Rossa Piranha (○)VS Team Korea(×)
- Oracle Spithill(○) VS Luna Rossa Swordfish(×)
- Oracle Bundock (○)VS China Team(×)
その他に、今日はレース前に新しいAC45(長さ約45フィート/13.45m)クラスのチーム艇がデビューしました。
RED BULLがスポンサーになっているヨットです。
今年2012年のワールドシリーズはこのAC45クラスのヨットを使ってのレースになりますが、
来年のレースとアメリカズカップでは、AC72と呼ばれる72フィート(約22m)のヨットが使用されます。
それじゃぁ、今レースで使っているAC45は、どうなるのか?捨ててしますのか?ということを思うかもしれないですが、今後AC45を使ったユースチームが結成され、(18歳から28歳)レースを世界各地で展開し、若いセーラーを育てようという企画があるそうです。
今日お披露目されたRed Bullのヨットはユースチームのためのものです。
今回のワールドシリーズ参戦という事ではないらしいので、ご安心を。
今日のレースはアドリア海に面した海の近くがレース会場となりましたが、明日からはラグーナ(Laguna) という日本語では潟(かた)の場所がレース会場となるそうです。
ヴェネツィア特有の場所で、風が建物に囲まれた中でのレースがどうなるのか、という観点からレースを観戦するのもいいと思います。
それではまた!