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もっとアメリカズカップ!

2007年スタート。ニッポンチャレンジの復活を期待しながら、イタリア、ミラノからアメリカズカップ関連情報を発信。

ルイヴィトンカップ/ラウンドロビン1/レース2

今日のレースも、エミレーツの不戦勝になりました。

こんなレースでいいんでしょうか?

アルテミスは、事故後ボートを作り直す必要があったのでそのために今日のレースには参加しなかった物と思われますが。。。

ルイヴィトンカップが始まり、各方面からいろいろコメントや情報が入っていますが、

アルテミスの代表であるポール・ケイヤードのコメントが出ましたので、ご紹介します。

(かなり長いです)

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「我々はレースに出るためにここにいる」

サンフランシスコで第34回アメリカズカップが起動に乗り出そうとしている。

アルテミスレーシングチームにおいては、頭を下げ、新しいボートとウイングを作り上げ、新たに海に送り込めるよう、このイベントに参加するために3年間過酷な労働を重ねてきた。

一般的に、我々のように多忙な日々を送っていると、メディアやスピンに対応する時間がないのだが、言われている事のいくつかは、間違っており、侮辱、失礼にあたる報道があるので、私はチームのために立ち上がり、いくつかの事実を述べる必要があると判断した。

5月22日に、レガッタディレクターであるイアン・マレーが、第34回アメリカズカップの為に、37項目の安全提言を設定した。これらの提言は、25人の4チーム(オラクル、アルテミス、ルナロッサ、エミレーツ)の関係者との打ち合わせにより作成され、調査委員会には、唯一のチーム関係者、エミレーツのジム・ファーマーを含めた中で指揮が執られていた。

今回の安全提言設定を言い始めた、第一人者はエミレーツチームニュージーランドのCEOグラント・ダルトンであった。彼は、公にはマレーの仕事を称賛し、「あなたはこの安全規定について、エミレーツからこれ以上プッシュされる必要はないでしょう」というコメントを残した。

5週間経過した今、エミレーツとルナロッサが、安全提言の37項目中うち2項目以上について抗議し、これらの2項目は安全提言から削除されるべきだと主張している。

2項目は寛大なルールであり、お互いに手を取り合い他のルールでは、一致している。新しいエレベーターのサイズが問題視されており、これらのルールはどのチームも除外する事にはならないが、この2つのルールを除いて、35項目のルールにした場合、アルテミスレーシングはレースから除外される事になる。

そうすると、誰が強行的にどのチームをアメリカズカップから外そうとしているのかという疑問が自ずと私の中で生まれてくる。

これらのルールは、1チームのために設定されているのではなく、ボートの速度とイベントが安全に執り行われるためのルールである。レガッタディレクターと調査委員会は、公平な分析を通じて提言とルール修正を行った。

レガッタディレクターの安全提言は、オラクルとアルテミスを有利にする陰謀によるものだという批判が露出した。

これらの批判は、中傷と被害妄想であり、イアン・マレーは、誰もが知っている通り、スポーツ界でも最も適合性を持った人物である。

安全提言をこの大会後期になって設定する事は、マレーにとって、全チームがルール変更に関して合意している事を確認する事が必要であった。

AC72の船体は、同一ではない。AC45のように、デザインが統一されている訳ではないので、ミニマム例えばドラフトや、エレベーター(昇降舵)の区域に関するルールが必要条件になる。他のルールとして、エミレーツやルナロッサが指摘している2項目は、この後期に及んで、チームのために受け入れる余裕を少しでも残しておく事だ。

アルテミスレーシングは、全ての安全提言に納得している訳ではないが、我々は、大部分の安全提言が全て機能するべきだと理解しており、そのためチームとしては今回の安全提言を全面的に支持するというコメントを出している。

5月24日に、アルテミスは安全提言に従い、ラダー(舵)とエレベーター(昇降舵)の修正を始めた。これらの修正作業だけでも、長い時間を必要とされるプロジェクトで、現在アルテミスでは2セットのラダーとエレベーターを用意している。1つは安全提言に従ったセットで、もう一つは安全提言が設定される前に用意したセットだ。

アルテミスレーシングとしては、エミレーツやルナロッサが今になって強行的にレースに取り入れようとしていると思われるルールの修正に対して、3回目の修正には対応できない。

仮に、エミレーツとルナロッサが欲しい物を手に入れるならば、その場合はアルテミスレーシングは、今大会から辞退せざるを得ない。2チームがアルテミスを除外するかの様な同じ様な方針を取り始めた。それは3週間前に大会スケジュールを当初の8月6日から7月19日に挑戦者選定レースの変更する事が検討され始めた頃だ。その頃、この2チームはルイヴィトンカップの開幕日を送らせる事は、アルテミスレーシングに配慮しての事だという事を言いながら彼らの立場をカムフラージュし、同じ方針を取る方向での動きがあった事は、全く言ってる事との逆の行動であった。

最後に、さまざまなセーリングメディアで言われている事に反して、AC72クラスルールでラダー(舵)とエレベーター(昇降舵)が禁止されてきた事はない。全てのAC72は、ラダーエレベーターを備えており、それはクラスルールが認めているからだ。

エミレーツは、エレベーター無して失敗させる方法に注目するのが最初ではなかった。

AC72は、これらの装置無しでは絶対に阻止できないからだ。

アルテミスレーシングに取っては、安全なレースを行い、ゴールに到達する事が優先事項だ。

我々チャレンジャーは十分すぎる程の用意を重ねてきた。もうすぐ海上に降りる事を楽しみにしている!

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国際ジュリーの裁定は、今週末にかけて出るかもしれません。

次回のレース予定は、7月11日現地時間12時15分スタートで。アルテミスvsルナロッサです。

どっちも海にでない場合、勝敗はどうなるのでしょう????

それではまた!