アメリカズカップ本戦/レース6,7
1日時間をおいて、再開となり、オラクルがやはりチーム編成を変えました。
先日も触れたように、タクティシャンのジョン・コステキが外され、イギリス人セーラーで、オリンピック金メダリスト(4個)でもある、ベン・アインスレーがタクティシャンとして起用されました。
しかし。。。オラクルにミラクルは起きません。
<総合スコア>
エミレーツ6 vs オラクル0
<第6レース>風速13ノット
スタート前に、オラクルがエミレーツの動きを上手くコントロールし、オラクルの後ろにつけていたエミレーツを抑えながらスタートラインに着きます。
スタート:オラクル
第1ボア:オラクル 9秒リード。
第2レグ:オラクルのリード差、130m、105m、53m、43mと距離が開かず、オラクルの動きをエミレーツが読んでいる様な雰囲気でした。それでも、なんとか持ちかえし、オラクルは第2ゲート前で84mから92mまでのリードをキープ。
第2ゲート:オラクル 12秒リード
エミレーツ、別のボアを回る。
第3レグ:2艇の距離わずか40m。
アルカトラズ島手前では、12mに!
2艇がジャイビングで交差した際に、オラクルが抗議しますが認められず。。
オラクルのリード差が50mから12mに縮小してしまいます。
新たに2艇が同時にジャイビングして、オラクルが抗議しますが、認められず、その間に、エミレーツがリードを奪います!
エミレーツは、リード差を16m、32m、95m、101m、129m、179m、183mとどんどん広げていきます。
第3ゲート:エミレーツ、44秒リード。
第4レグ:エミレーツリード
第4ボア:エミレーツ、42秒リード
ゴール:エミレーツ 47秒リード。
総合スコア:5−0
*平均ボートスピード*
エミレーツ:23.43ノット/オラクル:22.91ノット
*最高ボートスピード*
エミレーツ:38.55ノット/オラクル:40.21ノット
<第7レース> 風速16ノット。
スタート:エミレーツ
第1ボア:エミレーツ、2秒リード。
第2レグ:エミレーツリード差を50m前後をキープ。
第2ゲート:エミレーツ、7秒リード。
第3レグ:エミレーツ、リード差を89mから、284mにまで広げます。
オラクルが向かい風のコースで伸び悩んでいる印象を受けました。
第3ゲート:エミレーツ、56秒リード。
第4レグ:エミレーツ、リード差を1034mから1129mに広げます。
第4ボア:エミレーツリード。
ゴール:エミレーツ、1分06秒リード。
総合スコア:6−0
*平均ボートスピード*
エミレーツ:28.32ノット/オラクル:27.86ノット
*最高ボートスピード*
エミレーツ:44.73ノット/オラクル:41.00ノット
2つのレースで、気になったのはオラクルにベン・アインスレーが入って、チームがどう変わるかというところでした。あくまでも雰囲気を見た印象ですが、ベン・アインスレーはタクティシャンよりも、ヘルムスマンをやりたそうな感じにみえました。もう一人のオラクルの
タクティシャンである、トム・スリングスビーとあまり噛み合っていない様な雰囲気にも見えました。
エミレーツは、56歳のグラント・ダルトンと、ディーン・バーカーの息が親子のようにぴったりという雰囲気で、ダルトンがリラックスしていれば、チーム全体も集中してリラックスしてセーリングをしているというチームとして本当にまとまりのある雰囲気が読み取れます。
ヘルムスマンのディーン・バーカーにスポットライトが向けられますが、真の貢献者は、ダルトンの様な気がします。
かつては、ラッセル・クーツの弟子だったディーン・バーカーが、アメリカズカップを手にするまで、あと3勝というところにまで来ました。
予定通りにレースが進行し、エミレーツが勝ち続ければ、アメリカズカップの勝者はおそらく9月15日(日曜日)にも決まりそうです!
次回のレースは、現地時間で、14日(土)13時15分からレース8と9が予定されています。
負けっぱなしのオラクルに耐えかねて、ラッセル・クーツも出てきたら、びっくりですね。
お楽しみに!
レース6、7のハイライトはこちら。
http://www.youtube.com/watch?v=sMs-sL_Mig0&feature=share&list=UU0gzXt1Ms4WVQ7tyGgjTmqA