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2007年スタート。ニッポンチャレンジの復活を期待しながら、イタリア、ミラノからアメリカズカップ関連情報を発信。

アメリカズカップ/第2日/ラウンドロビン1

海上の風速は26ノットで、予定どおり晴天のもと6レースが行われました。

早速レースの結果と解説をお伝えします。

<レース1>Oracle(o) vs Groupama Team France(x)

スタートからオラクルのJimmy Spithillの攻撃的なセーリングが目立ち、第2ゲートではフランスチームを15秒リードで通過。

第3ゲートでは54秒、第4ゲートでは1分20秒、ゴールは2分11秒のリードをつけて余裕のゴールで、オラクルが勝利。

<レース2>Artemis(o) vs SoftBank Team Japan(x)

日本チームには、笠谷選手が登場しました。

日本チームがスタートボックスからスエーデンチームに対して少しリードするような位置でスタート。その後第4ゲートまで日本チームが17秒リード。

第5レグで、スエーデンチームが日本チームに接近するような距離で距離を詰めて衝突の危険があり、日本チームからスエーデンチームに対するペナルティーコールが出ましたが、ボート同士は接触していなかったので、スエーデンチームに対するペナルティーは無く、衝突を避けた日本チームがスエーデンチームに逆転を許してしまいました。

その後、スエーデンチームは、チャンスをものにして日本チームに対して13秒差で勝利。

<レース3> Emirates Team NZ (o) vs Groupama Team France (x)

個人的に楽しみにしていたニュージーランドのペダルのカタマランのセーリングを見ることができました。

フランスはこの日2回目のレースなのに対して、ニュージーランドはこれが1回目のレースで、体力的にフランスに負担が大きいのではないかと気になりました。

スタートは、ほぼ同じくらいでしたが、やはりペダルパワーは圧巻です。

最前列のグラインダーの人は、レース中頭を下げっぱなしでペダルを漕ぐという面白いスタイルも気になりました。

ニュージーランドは、フランスに対して2分33秒のリードで勝利。

<レース4> Land Rover BAR (o) vs Artemis (x)

Sir Ben Ainslieがここで登場しました。

スタートは両チームともほぼ同時で、全体はイギリスがスエーデンにリードするような展開でしたが、スエーデンも大きなリードは許さず、ゴールではわずか11秒の差でイギリスが勝利。

最近のプラクティスレースで好調と言われたスエーデンチームの粘り強さも見所でした。

<レース5> Oracle Team USA (o) vs Emirates Team New Zealand(x)

楽しみにしていた、ガチンコ対決です。

ニュージーランドにとっては、非常に惜しいレースだったと思います。

スタート地点から、ニュージーランドがアメリカにレイラインを譲らないハンドリングの接戦で始まりました。

やはり、ペダルパワーは安定感のあるセーリングを見せてくれたと思います。

今日のニュージーランドは、タッキングが安定しているというコメントもありました。

第3ゲートでは、ニュージーランドがアメリカに対して20秒、距離にして300メートル近くのリードを奪うほどです。

噂されていた通り、オラクルにも自転車が付いていることも確認できました!

第5ゲートで、同じボアを回ろうとした両チームが接近したため、オラクルがニュージーランドに対してペナルティー抗議をして、ニュージーランドへのペナルティーは認められませんでしたが、そのすきにオラクルが一時逆転します。

ニュージーランドは、一時的なリードを許しますが、最後の第6ゲートではわずか3秒差までオラクルに迫ります。

ゴール前の逆転を期待しましたが、オラクルが逃げ切り、わずか6秒差でオラクルの勝利。

<レース6> SoftBank Team Japan (o) vs Land Rover BAR (x)

スタート前のゾーンで、レイラインに先に入っていたソフトバンクのヨットに対して、後ろから寄ってきたランドローバーの船体の1部がかぶさるほど接近し、ソフトバンクのグラインダーが衝突を恐れて手でランドローバーを避けるという、衝突が発生しました。

結局ランドローバーは、スタート後ペナルティーを受け、スタートが遅れ、ソフトバンクは有利なレース展開に持っていきます。

この衝突で、ランドローバーの船体が破損。

これを見ていたランドローバーのエンジニアは、きっと「今日は徹夜残業だ。。」と思ったんじゃないかと思います。

ソフトバンクは、順調にリードを伸ばし、安定したセーリングでランドローバーに48秒のリード差でゴール。貴重な1勝を挙げました。

しかし、ソフトバンクの船体にもおそらくジブセールのあたりに破損があったようです。

総合成績は以下の通り。

1) Land Rover BAR : 3 points

2) Oracle Team USA : 3

3) Artemis Racing : 1

3) Emirates Team NZ : 1

3) SoftBank Team JPN : 1

6) Groupama Team FR : 0

新しいヨットで時速が30ノット前後出るのは、スピード感のあるレースで迫力もあると思いました。6レースが休息時間が短く次から次へと行われて、ちょっと物足りない気もしました。

それではまた!

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