moreamericascup

もっとアメリカズカップ!

2007年スタート。ニッポンチャレンジの復活を期待しながら、イタリア、ミラノからアメリカズカップ関連情報を発信。

アメリカズカップ/第5日/ラウンドロビン2

風速は12−16ノットのコンディションで3レース行われました。

今日のレースの注目は、前日に審判の判定負けを受けたアルテミスとニュージランドの再戦で、アルテミスがニュージーランドに対してリベンジできるのかというところが見所だったと思います。

今日は、日本チームの対戦はありませんでした。

<レース1>Emirates Team NZ (o) vs Artemis Racing (x) : 1分31秒差

スタートは、スウェーデンがニュージーランドの進行を押さえ込むような感じで、先にスタート。

スウェーデンを追いかけるニュージーランドはゲート2でコントロールを失い、大きなノーズダイブ(ボート先が海面に勢いよく沈んでしまう現象)をしてしまうものの、ゲート2を通過後もゲート4でボアを回る時もニュージーランドにはミスがあり、今日はアルテミスがリベンジかと思わせる状況でした。

ミスがありながらも、ニュージーランドは着実にリード差を縮めるようにセーリングを立て直していきます。その間の2艇の海面での飛行率は、ニュージーランドが95.1%、スウェーデンが100%。決してスウェーデンは悪いパフォーマンスではありませんでした。

スウェーデンにも第5レグでジャイブミスがあり、

第5レグ、ゲート5前では、ニュージーランドがスウェーデンに29m差まで詰め寄ります。

5ゲート通過時にチャンスを得たニュージーランドは、そのままペース落とすことなく、ゴールまで先行し、今日は正々堂々の勝利をものにしました。

一方スウェーデンは、5ゲート通過後に大きな減速をしてしまい、ニュージーランドに追いつくことができませんでした。

<レース2> Oracle Team USA (o) vs Groupama Team France (x) : 1分56秒差

前日のイギリスに対する快挙で、大きく印象を変えたフランスチームに今日のオラクルとの戦い方が注目されました。

スタート前のエリアで、フランスはアメリカに押さえ込まれるような形で、アメリカより前に進めない位置で、加速したスタートを切ることができませんでした。

うまくフランスの進路を押さえ込んだアメリカは、スタート直後に一気に加速し、フランスを引き離します。

どこかでフランスが取り返すチャンスがあるはずと思わせることもありましたが、フランスは第2レグでレースコースの境界線を意味する「バウンダリー線」を超えてしまうミスを犯してしまい、ここでフランスチームはペナルティーの消化をさせられ、アメリカとの距離をさらに作ってしまいます。

残念ながら、これでレースは決まってしまいました。

オラクルのボートではウィングマストに故障があったようでしたが、それも問題にならずに余裕のゴールで勝ち点を獲得。

<レース3> Land Rover BAR (o) vs Artemis Racing (x):30秒差

スウェーデンは今日の2戦目、イギリスは今日の初戦になるレースでした。

スタート前のゾーンで、レイラインを境に際どい駆け引きから始まりました。

スタートを制したのは、イギリスで確実にリードを伸ばそうとしますが、スウェーデンも粘りを見せて、第5レグではリード差を70メートル前後まで縮めますが、やはり2戦目のスウェーデンは最後までイギリスを捉えることができず、イギリスが勝利し、ラウンドロビンでの1勝にようやくもう1勝を追加することができる結果となりました。

それでも、スウェーデンのゴール時のロスは、わずか30秒。惜しい敗戦だったかもしれません。

今日までの総合ランキングは以下のとおり。

1) Oracle Team USA : 6 Points (勝ち点5+ボーナス1)

2) Emirates Team NZ : 5

3) Land Rover BAR : 4(勝ち点2+ボーナス2)

4) Artemis Racing : 2

4) SoftBank Team Japan : 2

4) Groupama Team France : 2

イギリスのランドローバーは、ワールドシリーズのボーナス得点2点でかろうじて3位なので、スウェーデン、日本、フランスにもまだまだチャンスはあると言えます。

しかし、1レース毎の1点が重い意味があるのは変わりないので、勝ちにこだわるしかないと思います。

それではまた!

www.americascup.com-news 300517