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もっとアメリカズカップ!

2007年スタート。ニッポンチャレンジの復活を期待しながら、イタリア、ミラノからアメリカズカップ関連情報を発信。

ニュージーランド優勝に関するコメント

ニュージーランドがアメリカズカップを獲得したあとの著名人のコメントをご紹介します。

<グラント・ダルトン>ニュージーランド総監督

アメリカズカップ優勝を果たし、今、我々が成し遂げたことを実感している。

アメリカズカップをオークランドで開催することは、「権利」ではなく、「名誉」。

2013年のサンフランシスコ大会では、ニュージーランドがどのチームよりも先駆けて、フォイル(ダガーボード)を革新したもののそれだけでは勝利に及ばなかった。

2013年に逆転負けした時に、チームは一度死んだ。

そこから、再起を誓い、チームを立て直すために、約20の課題に取り組むことから始めた。高給取りのセーラーを呼び込むより、自国の若い才能を見つけ出すことにも注目し、ピーター・ブーリングを始め、自国のスタッフを採用した。

次回のアメリカズカップは、今回の要素を維持しながら、多くのチームが参加できるように、信頼できる内容に作り、経済的にも実現可能なレースで、これは世界最高峰のヨットレースアメリカズカップだということを忘れないよう、競争力があり、決してチープなイベントにならないようにすることを考えている。

<マックス・シレーナ>元ルナロッサスキッパー、ニュージーランド技術コーチ

この勝利は、過去の6回の体験の中でも格別な勝利。

ニュージーランドの中に、イタリアが存在していることも誇りに思う。

今回のチーム構成は、80%近くを若い才能を起用して一新し、実現することが決して簡単ではないプロジェクトを可能にしたことを、この勝利で実感した。

<ポール・ケイヤード>現役トップセーラー、元イル・モーロ・ディ・ヴェネツィアの伝説スキッパー

ニュージーランドが今回最強だった。

斬新なアイデアを採用し、それを最大限に活用し、アメリカズカップを獲得する目標を達成したことは賞賛の値がある。

最終日のレース9でも、ピーター・ブーリングは大切なタイトルをかけてレースを戦っているのではなく、まるで休日に気ままなセーリングをしているようだった。

彼は、10ヶ月前にリオオリンピックで金メダルを獲得し、10ヶ月後にアメリカズカップを獲得するなんて、26歳なのにこれから何をしていくのだろうと思った。

バミューダは、クリスタルの海でとても快適なロケーションだった。

5週間でレースが集中して行われてよかったと思うし、この35回アメリカズカップは過去最高のイベントになったことを確信している。

次回は、参加チームが増えるだろう。イギリス、フランス、イタリア、アメリカ、スウェーデン、おそらく9-12チームぐらいの参加になるような気がする。

次回のアメリカズカップがモノハルになるなら、80−90フィートの大型ハルで、15人のセーラー、風下でマストヘッドローラーのヘッドセールを使うタイプになるかもしれない。

この後、デンマークで予定されているStar World Championshipに息子と参戦する予定。

<フランク・カマ> Groupama Team France スキッパー

ニュージーランドのレースの支配能力に驚かされた。アメリカは、ラウンドロビンで2回ニュージーランドと対戦して勝っているのに、本戦で歯が立たなかったということは、ニュージーランドがレースを重ねていく過程で、成長しパフォーマンスを向上させたことがわかる。

Kiwisは、セーリング、デザインコンセプト、調整力の全てにおいてベストだった。

2013年の大逆転で負けた大きなグループを目の前にしていると感じた。

小さな団体から生まれているのに、独自の目標を持ってそれに向かって勤勉に働き、デザインと新しいテクノロジーを採用するリスクも背負った。ニュージーランドは、発明者であり改革者で、航空力学を貪欲に追求したのが今回のACC。

フランスチームの今後は、どんなフォーマットになるのか決まるのを待っている。

Kiwisが今回のフォーマットの全てをひっくり返さないようにしてほしいと思う。

今回のアメリカズカップの成果を無駄にせず、次回に活用したイベント内容にすることで、ニュージーランド洗練されていると期待したい。

次回はイタリアメディアの反応について紹介します。

それではまた!

http://emirates-team-new-zealand.americascup.com/en/news/254_REVENGE-AND-REDEMPTION-IN-BERMUDA.html

http://groupamateamfrance.americascup.com/fr/news/716_La-35e-Coupe-de-l-America-vue-par-Franck-Cammas.html